産後の体調不良は“自然に戻る”とは限りません。
「出産してから、なんだかずっと体が重い…」
「腰痛や肩こりがひどくなったけど、子育てに追われて放置している」
「イライラや不眠も、育児のせいだと我慢している…」
そんな産後の不調を、「いつか良くなるだろう」と見過ごしていませんか?
実は、産後の体調不良は“自然に戻る”とは限りません。
むしろ、ケアをしないことで不調が慢性化し、数年後に別の不調として現れるケースも多いのです。
今回は、そんな産後の不調に対して「今、整えておくべき3つのポイント」をお伝えします。
■ 産後の体、不調の原因は?
出産は、骨盤や筋肉、ホルモンバランスに大きな変化をもたらします。
特に以下のような要因が複雑に絡み合い、さまざまな不調を引き起こします。
✦骨盤のゆがみや開き
妊娠・出産によって骨盤は大きく開き、出産後もすぐには元に戻りません。
この骨盤の開きやズレをそのままにしておくと、体のバランスが崩れ、腰痛・恥骨痛・股関節痛・肩こりなどの慢性的な不調につながります。
また、内臓が正しい位置に戻りにくくなるため、ぽっこりお腹や便秘、代謝の低下なども起こりやすくなります。
✦ホルモンの変化による自律神経の乱れ
出産後は「エストロゲン」や「プロゲステロン」といった女性ホルモンの分泌が急激に変化します。
さらに、慣れない育児や睡眠不足が重なると、自律神経が乱れやすくなります。
その結果、寝つきが悪い・情緒不安定・動悸・だるさなど、体と心の両方に不調が現れやすくなります。
✦睡眠不足やストレス、運動不足
夜間授乳や赤ちゃんのお世話で、ママは妊娠前より睡眠の質が低下します。
この慢性的な睡眠不足と、家事・育児による精神的ストレスが加わると、心身ともに回復が追いつかなくなります。
また、産後は運動量が減り、筋力も落ちやすいため、代謝低下やむくみ、疲れやすさの原因になります。
✦授乳や抱っこによる体の片寄り・負担
赤ちゃんを片腕で抱っこしたり、同じ姿勢で長時間授乳したりすることで、左右の筋肉の使い方が偏り、姿勢が歪みやすくなります。
特に首・肩・背中・腰に負担が集中しやすく、「産後から肩こりや腰痛がひどくなった」と感じるママはとても多いです。
その積み重ねが全身の疲れやすさ、不調に繋がっていきます。
これらは「時間がたてば自然に回復する」と思われがちですが、実際には意識して整えることが重要です。
■ 整えておくべき3つのポイント
① 骨盤のバランスを整える
産後の骨盤は開いて不安定な状態。放置すると体の軸がずれて腰痛・股関節痛・ぽっこりお腹につながります。
② 自律神経をリセットする
ホルモンの変化や睡眠不足は、自律神経に大きく影響します。
疲れているのに眠れない、気持ちが落ち着かない…そんなときは鍼灸で神経バランスを整えるのがおすすめです。
鍼灸は「副交感神経(リラックス)」を優位にし、回復力を高める働きがあります。
③ インナーマッスルと呼吸を意識する
妊娠中にゆるんだ体幹(インナーマッスル)は、姿勢の乱れや内臓下垂につながります。
無理のない範囲で、骨盤底筋や横隔膜を意識した深い呼吸やストレッチを取り入れていきましょう。
呼吸が整うと精神的にも安定しやすくなります。まずは1日5分から!
■ まとめ:今こそ、自分の体に目を向けて
「赤ちゃん優先」でがんばるママほど、自分のことを後回しにしがちです。
でも、ママの体が元気でいることが、家族の健康の土台です。
産後の不調は、“時間”より“ケア”がカギ。
骨盤・自律神経・筋力の3つを整えることで、スッキリした体と心を取り戻すことができます。
「少しでも楽になりたい」「どこに相談していいかわからない」そんな時は、私たちがあなたの体に寄り添います。
一人で我慢せず、専門家の手を借りてみませんか?